2019年 02月 20日
お雛様 掛け軸
15年位前に、雪降る京都を一人でうろうろしていた時、
古書画店の店先で見つけた小さいお雛様の短冊。
その時近くの古裂屋さんで古い帯地も見つけました。
表装をはじめて数年しかたっていない頃です。
ワクワクしながら夢中で作りました。
女雛は薄墨色の衣装に襟元だけに赤をきかせ、男雛はピンクやグリーンで
華やか。なんともしゃれています。明治時代の作品です。
周りの中廻しは、江戸時代の帯地。かなり傷んだ所があり、切ったり継いだりして
作り上げました。
上下の天地裂はクリーム色、軸先は朱色で明るく仕上げました。
最近は、このような書画作品や古布を手に入れるのが大変困難になりました。
「古き美しきもの」が音を立てて無くなっていく昨今。
微力ではありますが、少しでも目に留めて頂ければと思っています。
by izumi-hyousou
| 2019-02-20 21:49